AYA TAKANO 個展「銀河の神話よりも長く alternative future」

カイカイキキギャラリー
2024.11.02 - 2024.11.30
©2024 AYA TAKANO/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

2024年11月2日より、カイカイキキギャラリーはAYA TAKANOによる10年ぶりのカイカイキキでの個展「銀河の神話よりも長く alternative future」を開催いたします。


展覧会について

埼玉県で生まれたAYA TAKANOは、画家であり、漫画家、SF愛好家、自然保護活動家でもあります。
幼少期から父親の蔵書を通して科学やSF、超自然的な世界に魅了され、90年代からはマンガやSF的世界観を背景にした独特のエロティシズムが漂う作風で、国内外で作品を発表してきました。

3.11以降、AYAは地方や自然に対する理解を深め、それまで都市や夜景、月明かりが描かれていた画面に、豊かな自然や昼の光が頻繁に登場するようになりました。さらに環境への配慮から、画材もアクリル絵具から油絵具に変更。人類に根源的な世界を、より神話的な美しさとスケールで描くようになっています。2014年3月にカイカイキキギャラリーで開催された個展「すべてが至福の海にとけますように」では、3.11以降に変化したAYAの視点を反映した最新作が発表されました。

今回の個展は、それ以来10年8ヶ月ぶりにカイカイキキギャラリーで開催されるものです。
タイトル「銀河の神話よりも長く」は、AYAがその書籍の装丁を描いたこともある雪舟えまさんの作中のフレーズで、副題となるのは展覧会のテーマである「alternative future」。新作の油絵はギャラリーの空間に円環状に展示され、さらに会場には今回のためにAYAがプランニングから行ったジオラマ模型も登場します。
過去・現在・未来、そしてさまざまな文化がその枠組みを超えて共鳴して紡ぐ神話的な世界観を、AYAの作品を通して体感してください。

また、カイカイキキギャラリーでの展覧会の中盤となる11月15日からは、中野ブロードウェイ3階に位置するギャラリー「Hidari Zingaro」にて、AYA TAKANO初のキュレーション展を開催予定です。
AYAがセレクトした全13名の作家が参加予定で、本展でもテーマにしている「alternative future」をお題に制作された作品をAYAのキュレーションで展示いたします。こちらもぜひご高覧ください。

「現在」(左)と「未来」(右)を表したジオラマ模型のラフ画
「現在」(左)と「未来」(右)を表したジオラマ模型のラフ画

作家からのメッセージ

いま現在の延長線上の未来、つるつるした機械や高層ビルや高速道路やアスファルトやAIの未来に、未来はないと思います。
このピカピカした未来のイメージは、100年以上前から夢みられて、そして実現しました。
世界中あちこちの都市がこの形になっていっています。いろいろな国に時間をおいて行くたびに、みんなその形にどんどんなってきているのをかんじます。
でも、それはぜんぜんいいものではなかった。
先にその都市を実現してきたひとたちほどわかっているとおもいます。
生き物は殺されて、森や山や土着の文化は壊されて追いやられて、ゴミだらけで、人の精神は荒廃して、この先これがつづくわけがないのに、明確な別の未来像がずっと不在だとおもっています。

有機的で、まるで古代に帰るような新しい未来のイメージをつくりたいとおもいます。
わたしは縄文時代のような、争いがなくて身体をタトゥーなどで飾って、踊りや音楽や芸術がもっと呪術的で力をもっていて、きのこやサボテンをたべたりしてお祭りをしたりして、他の生き物をリスペクトして共生しているかんじのイメージの未来がいいです!
実際そういうひとたちが増えてきているなーとかんじています。

会場は、「資本主義がつよい今現在が描かれた部屋」と、「理想の未来の絵が置かれた部屋」の2つに分かれてます。

これはわたしが夢みる未来なので、ひとりひとりがオリジナルなオルタナティブな未来をつよく夢みて、そこへ向かっていけたらいいなあとおもっています。

ネイティブアメリカンが7代先の子孫のことをかんがえて行動していたみたいに、みんながすこやかできもちのよい未来を選択できますように!

※タイトルは、表紙の絵を描かせて頂いた、雪舟えまさんの次元を超えた美しい本「地球の恋人たちの朝食」の中のフレーズから引用させていただきました。

AYA TAKANO

製作中の新作
製作中の新作

AYA TAKANO

個展

2023「New Myth」リヨン現代美術館(リヨン、フランス)
2022「thank you world, you now look a little bit like a wonderland」ペロタン(上海、中国)
2021「beginning, liminal, ego」ペロタン(香港、中国)
2020「Let’s make the universe a better place」ペロタン(ソウル、韓国)
2019「UNIO MYSTICA」ペロタン(ニューヨーク、アメリカ合衆国)
2017「Synesthesia」Pavillon Bosio(モナコ)
   「ゼリゐ文明の書」ペロタン(パリ、フランス)
2015「The Ocean Inside, The Flowers Inside」Johyun Gallery(釜山、韓国)
2014「すべてが至福の海にとけますように」Kaikai Kiki Gallery(東京、日本)
2012「Heaven Is Inside Of You」ペロタン(香港、中国)
   「To Lose Is To Gain」ペロタン(パリ、フランス)
2011「Stars, flowers and honeynight」シーボルトハウス(ライデン、オランダ)
2010「世界の間」Kaikai Kiki Gallery Taipei(台北、台湾)
   「Artiste du New Pop SWR3 2010」Frieder Burda美術館(バーデン=バーデン、ドイツ)
2009「Reintegrating Worlds」スカルステッド・ギャラリー(ニューヨーク、アメリカ合衆国)
2008「Toward Eternity」ペロタン(パリ、フランス)
2007「Tradition and modernity」ミロ美術館(バルセロナ、スペイン)
   「Wild dogs, hawks, owls, cats, a landfill the size of 44 and a half Tokyo Domes, the stratosphere」ペロタン(マイアミ、アメリカ合衆国)
2006「タカノ 綾」リヨン現代美術館(リヨン、フランス)
   「都会犬」渋谷パルコ(東京、日本)、名古屋パルコ(名古屋、日本)
2005「銀河の果て、私の庭」ブラム&ポー (サンタモニカ、カルフォルニア)
2003  ペロタン(パリ、フランス)
             イッセイ・ミヤケのために滝沢直己とのコラボレーション (東京)
2002「SPACE SHIP EE」nanoギャラリー(パリ、フランス)
2000「Hot Banana Fudge」NADiff(東京、日本)
1997「SHU★WA★KIMASERI」shop33(東京、日本)

 

グループ展

2022「六本木アートナイトグループ展」Kaikai Kiki Gallery(東京)
   「HEAD IN THE CLOUDS」ペロタン(東京)
2021「2021 Kaikai Kiki Autumn Show」Kaikai Kiki Gallery(東京)
   「HEALING x HEALING」Kaikai Kiki Gallery(東京)
   「Healing」ペロタン(上海)
2020「Healing」ペロタン(パリ)
   「Healing」ペロタン(ソウル)
2018「MANGASIA: WONDERLANDS OF ASIAN COMICS」Villa Reale(モンツァ)
2017「Japanorama. New vision on art since 1970」Centre  Pompidou-Metz(ロレーヌ)
   「MANGASIA: WONDERLANDS OF ASIAN COMICS」Palazzo delle Esposizioni(ローマ)
2015「Animamix Biennale」デグ美術館(デグ)
2004「T-JUNCTION」ペロタン(パリ)


開催概要

AYA TAKANO個展
銀河の神話よりも長く alternative future
日程:2024年11月2日(土)-11月30日(土)
開廊時間:11:00~19:00
休廊:日曜日・月曜日・祝日
(11/7〜11/10のArt Week Tokyo期間中は、連日10:00から。日曜日もオープンいたします)
場所:カイカイキキギャラリー
〒106-0046 東京都港区元麻布2丁目3-30
元麻布クレストビル 地下1階
https://gallery-kaikaikiki.com/
Instagram: @kaikaikikigallery

オープニングレセプション:2024年11月2日(土) 18:00〜20:00
※同日 18時過ぎから、日本舞踊のパフォーマンスも予定しております。


関連企画

AYA TAKANOキュレーション展
日程:2024年11月15日(金)~11月26日(火)
参加予定作家: 安野モヨコ、按田餃子工芸部、BeBe、FAFI、Lupe fiasco、 笠原梨絵子、工藤麻紀子、前田裕、佐藤健寿、Manuela Soto Sosa、ささめやゆき、 寺門広気、usagi、50noen(アルファベット順)
開廊時間:12:00~19:00
休廊:月曜日
場所:Hidari Zingaro
〒164-0001 東京都中野区5丁目52-15 中野ブロードウェイ3F
https://zingarokk.com/gallery/hidarizingaro/
Instagram: @hidarizingaro

AYA TAKANOのスタジオでの作業風景
AYA TAKANOのスタジオでの作業風景
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