展覧会について
カイカイキキギャラリーでは、2024年10月4日より、当真裕爾新作陶芸展「当真裕爾やちむん展」を開催いたします。
当真裕爾さんの工房は、沖縄の那覇空港から車で約50分北上した 古謝(こじゃ)という地域にあります。工房への道中には、宜野湾の広 大な米軍基地や沖縄の伝統的な亀甲墓が広がり、どんどんと進んでいった先の山の麓の路傍に突然工房が現れます。全部で20坪ほど の小さな工房で、入り口から足元には土や煉瓦や薪が転がり、その 先に当真さんが独学で作り上げた2種類の薪窯があります。窯焚きの 時には周囲一帯を汗が吹き出すような蒸し暑さにしながら、作品が焼成されています。
これまで当真さんは、カイカイキキギャラリーでのグループ展「土友の墓場」展、「東京の土」土友展、「國吉清尚オマージュ展」などで、主に湯呑みやカラカラ、中サイズのつぼなどを中心に発表してきました。
今回の個展では、カイカイキキギャラリーの空間に合わせて、大作に挑戦しています。展覧会直前まで焼成するとのこと。グループ展でも当真さんの作品目当てのお客様が並ぶなど、スッカリ人気作家となった当真裕爾さんの渾身の作品群をその目に焼きつけて下さい。
作家からのメッセージ
作家からのメッセージ
僕は、沖縄で焼き物を焼いています。
焼き物は沖縄の方言で「やちむん」と言います。
18才の頃にシーサー職人の叔父の工房で土揉みや型押しのアルバイトから始めて、シーサー作りがとても楽しくなりました。
氷が水になる様に、焼くと灰が溶け、その変化がとても面白くやちむんに夢中になりました。
薪で焼いてみたくなり、穴窯を作りました。
その頃は、薪で焼きたい気持ち、うまく焼ける想像だけで、土を掘って作り、窯に詰めて、温度の上げる事のできない窯焚きを体力の限界まで焼いていました。
初めて温度が上がり湯飲みが溶けて潰れているのを見て、とても興奮しました。
本当に嬉しかったです。
面白いやちむんを焼きたいです。
今回の展示会を
「当真裕爾やちむん展」とします。
よろしくお願いします。
当真裕爾
当真裕爾 (とうま ゆうじ)
1986年沖縄県具志川市(現在うるま市)生まれ。
高校3年生から陶芸家・シーサー造り名人の叔父の手伝いを初め、造形の技術を学ぶ。2008年に第60回沖展で浦添市長賞を受賞、2017年には動きと迫力のある陶芸作品「風神雷神」で第69回沖展沖展賞を受賞。
近年の展示に、「國吉清尚オマージュ展」(カイカイキキギャラリー, 2024年)、「東京の土」土友展(カイカイキキギャラリー、2024年)、「土友の墓場」展 (カイカイキキギャラリー, 2023年)、「当真裕爾”染付” 」 (トノト,、2023年) 、「土根性焼 和田直樹&当真裕爾」(ギャラリーラファイエット、2021年)、「当真裕爾”灰汁” 」(トノト、2020年)など。
開催概要
作家名: 当真裕爾
展覧会名:「当真裕爾やちむん展」
日程:2024年10月4日(金) – 2024年10月16日(水)
開廊時間:11:00〜19:00
閉廊:月曜日・火曜日
場所:カイカイキキギャラリー
〒106-0046
東京都港区元麻布2丁目3-30 元麻布クレストビル 地下1階